アスペルガー夫とのクリスマス

昨年の1月、夫と結婚した。
何かがおかしい、おかしすぎる・・叫びだしそうな違和感のなか、夫がアスペルガーだとわかった10月。
そこからアスペルガー症候群について学んだ。
だから12月には「二度と私にはサンタは来ないんだな」と思ったのを覚えている。
ぼんやりと悲しくて、涙ぐんだ。

昨年は体外受精(不妊治療)を続けていた。
そのため、約1.5ヶ月ごとに採卵手術もしくは胚盤胞移植手術を繰り返した。
途中から・・夏頃からだろうか。手術後から妊娠判定日までは実家で過ごすことにした。

夫は、術後の痛んだ私を扱うことが難しい。
夫は夫の小さい世界の中でとても優しいから、歩くことすら痛みが走る私に、料理の支度はしなくてよいと言ってくれる。
そして自分のお弁当だけ買って帰り、1人でご飯を食べる。
私に何か買って帰ろうか、という言葉はない。

まだ夫がアスペルガーだとわかる前でも、夫が何かを決めることを極端に避けていることは感じていた。
それはきっと、私のお弁当でもそうだ。
私のお弁当を選ぶことが、夫にとってストレスであることは、簡単に感じ取れた。

私自身は、傷んだ身体で、夫にまで気を配りたくはなかった。
とても繊細な着床・妊娠。自分にストレスをかけたくなかった。
そして、夫への不信感や違和感から逃げたかった。

だから、ちょうど胚盤胞移植後となった昨年のクリスマスは、実家で過ごすことになった。

「サンタではない夫」に、ましてや不妊治療中の私を支えてくれない夫に、クリスマスイブにかけたい言葉はなかった。
それでもLINEでメリークリスマスを伝えた。

夫はたまに、アルコールが入った状態でのLINEメッセージが驚くほど饒舌になることがある。
この日がそれだった。

LINEには「来年こそ2人でイブを迎えたいですね」とあった。

不妊治療と、アスペルガー夫への疲れがたまっていた私は、それを素直に受け取れなかった。

イベントが苦手な夫。
いつもと違うことが苦手なのは、アスペルガー症候群の特性。
そして、期待されること、期待に応えられないことを強く避ける。
だから、イベントが苦手。

結婚前は、クリスマスどころか、私の誕生日すら祝わなかった。
結婚1年目だった昨年の誕生日だってそうだ。

結婚2年目となる今年の誕生日はこれだ↓

誕生日前日の虚しさ

アスペルガー夫からの誕生日プレゼント

でも結婚してからのクリスマスは楽だろう。
私の鶏肉料理を食べていればいいのだから。

私は意地悪で返信した。
「来年こそって、サプライズプレゼントでも考えていたの?」

夫「それはないですけど」

私「だったら私が鶏肉料理を出して終わりかな。それ、私にとってはただの主婦の仕事だから」

夫「来年こそは」というスタンプ。

大晦日に私の実家でその話題になった際、妹が夫に「サプライズプレゼントは絶対必要」と力説していた。
個人的には・・サプライズプレゼントは別にいらないけれど。

今年のクリスマスは、私の企画で一緒に外食した。
期待していなかったけれど、もちろんサプライズプレゼントはなかった。

ただ、やはり、
「私には二度とサンタはやってこない」
それを、昨年より冷静に思う。

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